しじみ、はまぐりになる夢をみる
絵描きになりたいと思ったのは小学生のころです。
アーネスト・ハワード・シェパードによるくまのプーさんの挿絵や、
ペギー・フォートナムのパディントンの絵が大好きでした。
幼稚園の頃からよく好きな絵を見本にして、チラシの裏面(当時は裏面空白のチラシ多数)に
納得がいくまで何度も何度も描いていました。
紙と鉛筆さえ渡しておけばずっと絵を描いておとなしくしていられた子供でした。
流れるようなデッサン的な絵や、ペンで何気なく描いたようなモノクロの絵も、
丁寧に写実的に人や動物、家の中を描いた絵本も大好きで
たまに親が連れていってくれたクレヨンハウスの海外絵本のコーナーは私の楽園でした。
イギリスのジル・バークレム「野ばらの村のねずみたち」、
ベルギーのガブリエル・ヴァンサン「くまのアーネストおじさんとセレスティーヌ」、
そしてアメリカのアイリーン・ハース「わたしのおふねマギー・B」
この3人の絵本作家がわたしの不動のスーパー・スターです。
やりたいことを模索してもがいていた20代も30代も、
心の奥底では「人を笑顔にしたい」という極々単純で根本的な願いをもっていましたが
何とかしてビジネス社会や会社の枠組みの中に当てはめて仕事をしようとしていました。
そして、そうやっていろんな企業で仕事をしてきたことや、
在りたい自分とその時自分が出来る事とのギャップに長く悩んだことが
今の絵を描く自分を育てくれたと思っています。
長くなりますが、今の私にたどり着くまでのことを書き留めておきたいと思います。
どうぞお時間のある方はお付き合いください。
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